5s活動ではなく3s活動を進めるのはなぜ?

5s活動ではなく3s活動を進めるのはなぜ?

 

3s活動とは。。。
 整理:Seiri
 整頓:Seiton
 清掃:Seisou

の頭文字の3つのsを指します。そして

 清潔:Seiketu
 躾:Shitsuke

の2つのsを加えて5s活動と呼ばれています。

どちらかと言えば、5s活動の方が一般的ですよね!

 

ところがいま、なぜそれを3sへ活動を短縮する必要があるのか?

 

今回はそんな、『5s活動』ではなく『3s活動』なのはなぜか?というところにスポットをあてていきたいと思います。

 

 

目次

中小企業と大企業の違い

5s活動ではなく3s活動を進めるのはなぜ?

 

大企業ってね、なんでも持っているんですよ。

お金も持ってる、技術も持ってる、人財さえ揃ってる!

 

その前提となるのが『仕組み』なんです。

 

みんなすべて最初は小さい会社からスタートして、皆さまと同じように仕事をしていました。

商品・サービスがある程度ヒットして業績がどんどん良くなると同時に、それに対応するためにヒトをどんどん採用していったのです。

 

ヒトが増えてくると判断基準もさまざま

 

だからこの会社ではこの考え方で、こんなルールでやっていこうという『仕組み』ができあがります。

その『仕組み』がどんどんと高度化していって、もう自然と業績があがる『仕組み』へと独自進化を繰り返す。

 

そうやって『仕組み』を育てたから大企業は、お金も、技術も、人財も、豊富に残っているんです。

 

だけど。。。この『仕組み』っていうのは、市場環境に合わせた微妙な調整が必要なんです。

まるで強風の中の綱渡りのように、風向きが変わったらその『仕組み』も変えていく必要がある。

 

もうこれって、しばらくサボっちゃうと、時代の変化に合わせられないと、途端にバランスを崩して落下さえします。

 

はい、あの安定感抜群の大企業でもです。

 

しかも大企業は体が大きすぎて、市場変化に細かく素早く反応できないため、しばらく勘違いが続いただけで巨塔が倒れることがあるから恐ろしいですよね。

 

 

一方で中小企業はどうでしょうか?

 

『お金がない、技術もない、人財さえいない』と三拍子が揃っています。

同じ風が吹いても、体が軽すぎて綱の上での安定感なんて期待できません。

 

しかも大企業と違って、時間軸の目盛が細かい!

一瞬でもさぼってしまうと、すぐバランスを崩して落下です。

ですが。。。ものすごくタイムリーでドラマティックなんです!

 

ま、ある意味ドッタンバッタンな環境、大企業より運動神経が必要です。

 

 

大企業から観察する世の中の動きというのはバーチャル的です。

お金の動きは書類上であるため自らキャッシュを生み出している実感は小さい。

 

しかし中小企業はもう、世間の流れによってめぐるましく景色がかわります。

誇張して言えば現金が飛び交う世界です。

もう自然の中のサバイバル生活に近い。

ほっぺたを通りすぎた空気の湿度や匂いでお天気の流れが読めるんです。

 

 

大企業が何千、何万人も働いて巨大マンモスの群れを襲撃するのを想像してください。

そりゃ複雑な道具も考えるし戦略的に移動もするでしょう。

そういったターゲットを狙わなければその人数をキープできないからです。

 

しかし中小企業はほとんどが数十人程度ですから巨大マンモスを狙う必要はなく、鹿数頭で十分なんです。

そりゃね、弓矢数本があったらいいだけ。

 

 

なんて。。。どうです?だいぶ違うでしょ?

 

そうなんですよ。だから5s活動でなくて、3s活動なんです!

 

わかりませんよね、では説明を続けます

 

5s活動の深まる複雑性

 

5s活動ではなく3s活動を進めるのはなぜ?

 

これまでのお話しで、大企業と中小企業の違いについて少しだけイメージができたかと思います。

 

 

実は5s活動って、もともと大企業の職場という前提から生まれているんです!

 

一説ではあのトヨタ自動車の生産性を飛躍的に向上させた、IE手法の先駆者:日本能率協会の新郷重夫先生の資料に記載されていたのが最も古い文献とのこと。

 

3s活動は、整理・整頓・清掃
5s活動は、3s活動の3つのs+清潔・躾

 

この言葉の意味を整理してみましょう

 

整理:不必要なものを取り除くこと
整頓:きちんとかたづけること
清掃:きれいに掃除すること
清潔:汚れがないこと
躾 :礼儀作法を教えて身につけさせること

 

並べてみると、もう明らかに清潔と躾が同じグループでないことがわかりますね。

 

そうなんです。

 

整理・整頓・清掃 は『活動そのもの』を表している一方

清潔はその活動が目指す目標、つまり『好ましい状態』
または3つの活動をしっかり継続させるための『教育』のことを指しています。

 

つまり、
『教育』(躾)をしながら、整理・整頓・清掃の『活動そのもの』に取り組めば、『好ましい状態』(清潔)になるというストーリーがつながります。

 

 

これが5s活動の意味するものです。

 

 

逆に言えば、
理想的な職場(清潔)というゴールを達成するために、3s活動を取り組む。

そしてうまく進めるためには教育(躾)が必要ですよ!ということです。

どうです?どこかで聴いたことないですか?

 

ではまとめて入っていきましょう!

 

中小企業にはシンプルな3s活動

5s活動ではなく3s活動を進めるのはなぜ?

 

そうなんです。

 

3s活動と5s活動はまったく同じ活動なんです。

もちろん!整理・整頓・清掃っていう3sという活動が中心となります。

違うのは活動概要についての説明の切り口

 

 

そして時間的余裕がある、しかも携わるヒトが多い大企業では清潔と躾をわざわざ外に出して、

目指すゴール(清潔)と活動に必要な要素(躾)の2要素について、丁寧に説明を加えている

 

これが5s活動の正体なのです。

 

説明を加えることで、多様な価値観が集まる大企業でさらなる理解を深めようと考えたわけです。

 

そのため5s活動では、言葉のカテゴリが揃わない2要素だけ追加されているのです。

3要素から5要素に増えたので、説明のボリュームは単純に1.7倍。

 

そのため我々は中小企業を中心に、もっとシンプルに概略を取り扱える3s活動を推奨しています。

 

やはり管理項目は多ければいいというものでなく、どう機能的にモニタリングするか?が肝です。

 

そういう意味でも整理・整頓・清掃の3つに絞る方が、少ない管理工数で成果の最大化を目指せるというわけです。

 

やっぱり簡単なのが一番ですね~♪

 

 

それでは今日はここまで
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

 

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

 

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

 

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この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

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