3s活動の目的をしっかり共有するために必要な3つのこと

3s活動の目的をしっかり共有するために必要な3つのこと

 

前回は3s活動に取り組む真の目的についてお話しいたしました。

 

[getpost id=”2278″]

 

やはり何のために行動を起こすのか?は、最初にしっかり定義しておきたいですね。

 

世間さま、皆さまのために
必要だという強い信念で始めた企業経営も
いつしか自分の生活を豊かにするための機能となり
他人の目を気にして粉飾決算を繰り返している経営者を
我々は何百人とみてきました。。。

 

一方で、お客さまのため、従業員のためと
自らの身を犠牲にして働いている経営者も
何百人とみてきました。

 

同じ経営者なのに、なぜそんなに違いが生まれるのでしょうか?

 

経営を進めるとホント、たくさんのヒト達とのご縁やたくさんの考え方に触れます。

 

『これはいいな!と直観的に感じる仕組み』『合理的で経済的な進め方』など多くのノウハウを自分のモノにできます。

 

しかし、学習したノウハウのすべてを、未来に持っていこうと欲張るとあれやこれやと辻褄が合わなくなってくるんです。

 

そりゃそうです。

 

それぞれ目的が違っているからです。
生まれ育ちが違うノウハウだからです。

 

本来ならここでそれこそ活用するノウハウを一旦、整理・整頓し、取捨選択しなければならないですよね。

どの考え方を優先し、どの考え方をその場で捨てるのか?

 

その荷物の全部は持っては行けません
1人のチカラはそんなに強大ではないからです

 

その相反した2つの考え方を無理してでも同時にもっていこうと欲張る。
そうすると人間は徐々におかしくなっていくんです。辻褄が合わなくなってくるんです。

強引に合わせようとすると、もうストーリーが合わない。ツギハギにしかならない。

いつしかフランケンシュタインというモンスターな経営者が完成するのです。

 

一方で最初にしっかりと目的の定義をしておけば、迷うことなく正しい判断ができるんです。

 

関わるヒト達が初心を忘れないために
いつしか弱い自分が勝手な理屈を生み出さないために

 

その定義はとても大切でいつまでも重要な役割を担ってくれます。

 

ではそんな定義をどのようにして
参加するメンバーと共有していくのか?
何を大切にすべきなのか?

 

今回はその重要な3つのポイントについてのお話しです。

 

 

 

目次

メンバー全員で3sの活動目的を考えて決める

3s活動の目的をしっかり共有するために必要な3つのこと

 

1つ目のポイントは、最初の段階である『決断する現場』から当事者となっていただく組織体制とすることです。
3s活動に限らず変革を目的とした施策は、すべて変革組織に属する一人ひとりの『当事者意識』が必要条件です。

 

また、その『当事者意識』にも強さがあります

レベル0: 自分が関わっている意識が弱い
レベル1: 自分の役割を認識している
レベル2: 自分がやるべき仕事だと捉えている
レベル3: ぜひ自分にやらせて欲しいと願っている
レベル4: 自分にしか出来ない仕事だと考えている

 

全員がレベル3以上であることを想像してみると。。。

いやぁもう、言うことはありませんよね!

 

全員が当事者意識を持ち、積極的に業務に取り組んでくれればぜったい職場は明るいでしょうし、業績もぜったい上がっていくでしょうし、まさに理想的な職場ではないでしょうか?

 

そうなんです!
3s活動を導入することで、まさにそんな職場をつくりたいわけです!

 

で、あればやるべきことが見えてきます。

 

まずは当事者意識レベルを向上させるための工夫を考えてみます。

 

何もしければレベル0ですよね。
『あー、職場が3s活動ってのはじめたって聞いた。なにそれ、しらねーし』ってところでしょうか?

 

これをレベル1に上げたいために組織表に名前を入れて、意識を底上げます。

『あ、清掃担当に名前が入っている。いったい何やらされんだろ。』
少なくとも、自身の負荷具合を起点に興味はもってくれているようですね。

 

また、さらにレベル2に上げるために3s活動そのものをしっかり説明します。

しかもTOP自ら覚悟を見せながらです。
でなければ信用さえしてもらえません。
どうせお付き合い程度でしょ?と一蹴されればレベル1止まり。

けれど、活動目的をしっかり納得したうえでやるべきことを把握すればレベル2に上がるわけです。

 

どうでしょう?ここまでは推進側の努力でなんとかなるものです。

 

そしてレベル3以上を目指すためにメンバー全員を推進企画の検討に巻き込むのです。

○ まずはそれぞれが考える『理想職場』の条件を定義
 →これにより『そんな職場ならいいなぁ』と思う
○ その『理想職場』と現実の違いを抽出する
 →解決すべき問題と取り組むべき課題が明らかに
○ それらを解決するための3s活動計画を立案
 →問題があるのにたったこれだけ?との不満感を持つ
○ 企画案を関係者全員に発表する
 →発表側に位置することで景色が変わる

いかがでしょうか?

 

このプロセスを実行し、メンバーが素直にこの現場に取り組んだとするなら、レベル3へと移行する確率が高まらないでしょうか?

 

『人数が多くて全員を企画会議に参加させられない』そんな事情があるなら

最初の理想職場の条件をアンケート化して、その集計結果を反映させるなど、参画させる手立ても工夫ができます。

 

現段階ではこういった企画側へ巻き込む案が最も有効策だと考えています。

 

※ もし、もっといいアイデアがありましたらご教示くださいませ。

 

 

決めた3sの活動目的を含む企画内容を文書化して実施宣言する

3s活動の目的をしっかり共有するために必要な3つのこと

 

この3s活動がいつしか形骸化して、実質的には一向に進まないという、そんな評判をよく耳にします。
しかしその原因のほとんどは、企業TOPがある責任者に丸投げして自分が3s活動に参加していないことに起因します。
3s活動とはただの美化活動ではありません。

『経営変革の手法』です。

仕事のありようを根底から覆そうとする活動なのです。

 

そんな大切な仕事であるのに、まるで『年末の大掃除イベントは君に任せるよ』のごとく部下に丸投げするのはあまりにも無責任で乱暴な判断だと言えます。

 

それを本気で託すのなら
本気で自ら先陣を切らないなら

その会社の経営権をその部下に譲ってからにすべきだと個人的には考えます。

 

一方で3s活動による経営変革を進めるのなら、TOP自ら3s活動の重要性を説き、そして『当社の重要施策であることを声高らかに宣言する』必要があります。

 

そのことによって、全従業員はただの美化活動でないことを認識し、『本気で3s活動を推進する!』というTOPの覚悟を感じてはじめて、自らもやるべき仕事なんだと認識を強めるのです。

 

また、その宣言のための企画書や説明資料作成は、多くのメンバーに手伝ってもらうことで、さらなる理解と『当事者意識』を高めることに寄与します。

[ad#ad-1]

メンバー全員から、あるいは外部訪問者から目立つ場所に『3s掲示板』を設置する

3s活動の目的をしっかり共有するために必要な3つのこと

 

『なんで今さら?』なんですよ

 

ほとんどのヒトからすれば『整理・整頓・清掃』なんて、昔から大事だと言われて職場でも取り組んできたコト
全くやっていないわけではないから
特に作業に支障は起きていないから

『このまま、出来るときにじっくりやっていけばいい』と、そう捉えてきたはずです。
なのに『なぜわざわざそん面倒な活動に全社で取り組まなければいけないのか?』

そう思ってるはずなんです。

それを変えろという。いますぐ考え方を置き換えろという。
けれど。。。

どれだけ熱くTOPに力説されても、どれだけそのときは納得しても、そんなに急に変われないのがヒトでもあります。
やろうと思っていても、ついチカラを抜くとまたそれまでの考え方に戻ってしまう

ついつい、やらない理由をあれこれと思いついては、自分の罪悪感を払拭するための理論武装が始まる。
だからこそそれを引き戻すための
熱く語ったTOPの想いを思い出すための
それを聴いた感触を忘れないための
『タイムマシーン機能』が必要なのです。

 

その役割を担うのが。。。『3s掲示板』なんです!

 

フォーマットはそれぞれです。

○ 3s活動の導入目的
○ 組織表
○ 企画内容をすべて
○ ポリシーをすべて
○ 実行スケジュール
○ ビフォー・アフターの報告
などなど

3s活動に関わる情報はすべてここで手に入る、例えば飛行機で言う『3sコクピット』的な場所を設置します。

また、立って眺めても邪魔にならない目立つ場所が理想的ですが、それぞれのロケーションに合わせて検討してください。

 

なにせ、そこを見れば、良くても悪くても3s活動の推進具体がわかる。

 

また通りすがりの訪問者から『3s活動、しっかり進んでいるようですね!』と声をかけてもらえる。

そんな流れがつくれる場所なら、よりGood!

メンバー全員の励みになることでしょう。

 

どうぞご参考のうえ、必ず設置してくださいませ。

 

それでは今日はここまで
今後ともよろしくお付き合いくださいませ☆

 

長文・乱文を最後まで読んでくださり
いつもありがとうございます♪

 

すべては企業発展のために
すべてはみんなの笑顔と元気のために

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

 大手総合電機メーカーで20年間経験を積んで平成22年に独立。10年間で600社を超える中小企業支援、そして自らも小売業を立ち上げて業績を安定させた実績を持つ超現場主義者。小さなチームで短期的な経営課題を解決しながら、中長期的な人材育成を進める「プロジェクト型課題解決(小集団活動)」の推進支援が支持を集めている。

目次